問題の本質を見抜くためのロジカル思考「なぜなぜ分析」|アイデア発想法4

齋藤 公一 / 2025年8月5日

UX / UI のデザインに強いWebシステムの開発と、BtoB Webマーケを支援するWeb制作を提供する
N's Creates (エヌズクリエイツ) 株式会社 フロントエンドエンジニアの齋藤 (@31mskz10) です。

「新しいアイデアを生み出す」
0から1を生み出すことは、口では簡単に言っても簡単ではありません。

少しでも前に進むために、いきなり1を作ろうとするのではなく、まずは自分の中に0.1を生み出し、それを積み上げていくことで1にするようなイメージを持った方がうまくいくかもしれません。

そのためには、まずは数を生み出す必要があります。
そんな時に役立つのが、アイデア発想のフレームワークを使う方法です。

今回は「なぜなぜ分析」というアイデア発想法を紹介します。

なぜなぜ分析とは?

なぜなぜ分析は、目の前の問題や気になる現象に対して「なぜ?」と問いかけながら、原因を深く掘り下げていく手法です。

トヨタ生産方式で用いられる手法で、本来は問題が発生した際にその原因を深く掘り下げるための手法として知られていますが、アイデア発想時に深いところまで思考するためにも使えます。

本来は「なぜ?と5回くり返す」という回数縛りがありますが、必ずしも5回でなければならないわけではありません。
本当に必要な回数だけ、問いかけを重ねていくことが大切だと思います。

この方法がうまくはたらくと、表面的な問題の奥にある「本当の理由」が少しずつ見えてきます。

魚の骨のように要素を枝分かれさせる「特性要因図」や、5W1Hのような図と組み合わせると、より整理しやすくなることもあります。

どんなふうに使うのか?

なぜなぜ分析は、下記の流れで進めていきます。

  1. 気になることや現状の課題を1つ、はっきりさせる
  2. それに対して「なぜ?」と問いかける
  3. 出てきた答えに、もう一度「なぜ?」と問いかける
  4. くり返していくことで、少しずつ根っこの原因に近づいていく
  5. 見えてきた根本の原因に対して、どんな手が打てるかを考える

ただ掘り下げるだけで終わらせず、最後に「じゃあ、どうするか?」までつなげて考えることで、現実に活かしやすくなると思います。

また、質問が「なぜ?」だけだと、人によっては深掘りが難しい場合があります。
質問を少し具体的にすると、やりやすくなるかもしれません。

  • なぜそう思ったのか? → 原因や根拠を考える
  • そもそもなぜそれが問題なのか? → 連鎖して起こる他の問題を考える
  • なぜ今までそれがなかったのか? → コストや技術的な問題を考える

どんなときに役立つのか?

なぜなぜ分析が役に立つ場面は、意外とたくさんあります。

  • 商品やサービスの不具合の原因を探りたいとき
  • 日々の仕事の中で、ムダや非効率をなくしたいとき
  • 顧客からのクレームや要望の背景を理解したいとき
  • 新しいアイデアを考えるときに、なぜそのニーズがあるのかを知りたいとき

たとえば「最近会議が長い」と感じたら、それだけで終わらせずにそこから掘り下げていきます。

  • 問題:会議時間が長い
  • 1回目:そもそもなぜ会議時間が長いのが問題なのか?
    • 集中力が切れて会議の質が下がっているし、参加者全員から時間を奪っているため、時間は短くした方が良い
  • 2回目:なぜ会議の質が下がっていると思ったのか?
    • 発言せず無言の時間が多く、会議で決まる内容も以前に比べて少なくなっている
  • 3回目:なぜ発言せず無言の時間が多くなっているのか?
    • 参加者がその場で議題について詳細を見て考えたり、認識をすり合わせたりしているから
  • 4回目:なぜ参加者がその場で議題について詳細を見て考えているのか?
    • 事前に議題について詳細の共有ができていなかったり、それを確認できていないから
  • 5回目:なぜ事前に議題詳細の共有ができていなかったり、それを確認できないのか?
    • 忙しくて共有がギリギリになったり、もらっても時間が無くて確認できていないから

「会議時間が長い → だから短くなるように意識しましょう」では、解決にはほど遠いです。

しかし、このように深掘っていくと、新しい視点が見えてくることがあります。
「議題は1日前までに共有するようにしましょう」「会議前に目を通すようにしましょう → それが無理なら、会議の最初10分間はインプットの時間にしましょう」など、深掘った問題に対するアプローチができるようになります。

うまく使うためのコツ

なぜなぜ分析をしていると、ついどんどん深掘りしたくなることもあります。
でも、必要以上に「なぜ?」をくり返してしまうと、本筋から外れてしまうこともあります。

また、問いかけに対する答えが、ただの思い込みだったり、感情的になってしまったりすることもあります。
そうならないようにするためには、できるだけ事実にもとづいて考えること。

そして、一人で悩まずに、周りの人と一緒にやってみるのもおすすめです。
いろんな視点が加わることで、より本質的な気づきが得られることもあります。

そして重要なのが「個人を責めない」ことです。
なぜなぜ分析は上司が部下に対して行うと責められているように感じてしまいますし、結論が「私が無能だからです」で終わってしまうことがあります。

個人を責めないようにし、いま起こっている事象に対して「なぜ?」と考えていく必要があります。

おわりに

なぜなぜ分析は、特別な道具がなくてもすぐに始められるシンプルな方法です。
少し自分の頭の中で問いかけてみるだけでも、状況を整理して新しい視点が見つかる可能性があります。

もし、今なにか解決したいことがあったり、漠然としたモヤモヤを抱えていたりするなら、まずは一度「なぜ?」と静かに問いかけてみるところから始めてみてはいかがでしょうか。


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