思考と文章のフレームワークについて学べる『考える技術・書く技術』

齋藤 公一 / 2026年10月27日

UX / UI のデザインに強いWebシステムの開発と、BtoB Webマーケを支援するWeb制作を提供する
N's Creates (エヌズクリエイツ) 株式会社 フロントエンドエンジニアの齋藤 (@31mskz10) です。

「結論が分からない」
「結局、何が言いたいのか伝わってこない」

ビジネス文書やプレゼンテーションに触れる中で、そう感じた経験はありませんか。
もしくは、文章を書くときに「自分で何を言いたいのか分からない」という状況になったことはありませんか?

今回紹介する書籍『考える技術・書く技術』からは、そうした課題を解決するためのヒントが学べます。

「ピラミッド構造」で考える

『考える技術・書く技術 問題解決力を伸ばすピラミッド原則』の中心的な考え方が「ピラミッド構造(ピラミッド・プリンシプル)」です。

これは、伝えたい1つのメインメッセージを頂点とし、その根拠となるグルーピングされたメッセージが下層に続く、ピラミッドの形で構成する考え方です。

この構造のメリットは、読み手が情報を効率的に理解できる点にあります。

人間の脳は、情報を受け取ると無意識にその関係性を探り、構造化しようとします。
ピラミッド構造はその脳の働きに沿ってあらかじめ情報が整理されているため、読み手はストレスなく内容を理解できます。

ピラミッド構造の作り方

ピラミッド構造を作るためのアプローチは2つあります。

トップダウン型

すでに自分の伝えたいメインメッセージが明確な場合に使うアプローチです。
最初にピラミッドの頂点となる結論を決め、次にその根拠となるメッセージを階層的に追加していきます。

ボトムアップ型

まだ考えがまとまっておらず、結論が見えていない場合に使うアプローチです。

まず、書き出したいアイデアや情報をリストアップし、それらを論理的な関係性でグループ化します。
そして、各グループの内容を要約するメッセージを作成し、さらにそのメッセージをグループ化・要約する、という作業を繰り返して、最終的に頂点となるメインメッセージを導き出します。

このグループ化の際には、各グループのメッセージが「MECE(モレがなく、ダブりもない状態)」になっているかを確認することが重要です。

読み手の関心を掴む導入部の作り方

他にも、文章の導入部分で読み手を自然と話に引き込むための物語的なフレームワーク「SCQA」を提唱しています。

  • S:状況 (Situation)
    • まず、読み手が知っていて、反論のしようがない客観的な「状況」を述べます。
  • C:複雑化 (Complication)
    • その状況の中で起きた「変化」や「問題」を提示します。
  • Q:疑問 (Question)
    • 状況と複雑化の流れから、読み手の頭の中に自然と生まれる「疑問」を想定します。
  • A:答え (Answer)
    • その疑問に対する「答え」が、文章全体のメインメッセージ、つまりピラミッドの頂点になります。

この流れに沿って導入部を構成することで、読み手は「これは自分に関係のある話だ」と感じ、続く本文への関心を強く持つようになります。

「考える」と「書く」を分離する

本書で強調されているもう1つの重要な点は、「考えるプロセス」と「書くプロセス」を明確に分けることです。

ピラミッド構造を作り上げる作業は、自分の考えを整理し、論理を組み立てる「考えるプロセス」です。
そして、完成したピラミッド構造に従って、それを文章に落とし込んでいくのが「書くプロセス」です。

この二つを同時に行おうとすると、論理の矛盾に気づけなかったり、文章の表現に集中できなかったりと、非効率になりがちです。
まず思考を固めてから書くのが、分かりやすい文章への近道です。

まとめ

ピラミッド構造を意識して整理することは、日々のメール・チャットメッセージ作成から提案書の作成まで、あらゆるビジネスコミュニケーションの質を向上させてくれます。

次に何か文章を書く機会があれば、ピラミッド構造を意識してみてはいかがでしょうか。


UX / UI のデザインに強いWebシステムの開発と、BtoB Webマーケを支援するWeb制作を提供する
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