確実に安全を確保するように作る「フェイルセーフ」という考え方

齋藤 公一 / 2026年8月11日

UX / UI のデザインに強いWebシステムの開発と、BtoB Webマーケを支援するWeb制作を提供する
N's Creates (エヌズクリエイツ) 株式会社 フロントエンドエンジニアの齋藤 (@31mskz10) です。

どんなに注意深くても、人間は操作を間違える可能性があります。
また、システムや機械はいつか必ず故障したり、想定外の事態に陥ったりします。

人間はミスをしますし、機械は壊れます。
これらの前提に立ったとき、重要になるのが「フェイルセーフ」という考え方です。

今回は、安全で使いやすいシステムを設計する上で欠かせない、このフェイルセーフという考え方について紹介します。

フェイルセーフとは?

フェイルセーフとは、システムや道具において「なんらかの故障や誤操作が発生した際に、常に安全な状態に移行するように設計しておく」考え方です。

「失敗(fail)しても安全(safe)を確保する」のがフェイルセーフです。
最悪の事態を防ぎ、被害を最小限に食い止めることを目的としています。

フェイルソフトやフールプルーフ

似たような考え方に「フェイルソフト」や「フールプルーフ」があります。

フェイルソフト(fail soft)は、予期せぬ障害やエラーが発生しても、必要な機能が損なわれないようにすることです。

フールプルーフ(fool proof)はヒューマンエラーを最小限に抑えたり、発生させないようにすることです。
「扉を閉めないと電子レンジをオンにできない」などがフールプルーフです。

身近なフェイルセーフの例

私たちの身の回りには、このフェイルセーフの考え方に基づいたものが数多くあります。

故障時の信号機

信号は故障や停電などの異常が発生すると、通常は赤信号や黄信号の点滅に切り替わり、通行に注意を促すそうです。

これがもし、故障してすべての信号が青色になったりしたら交通事故に繋がってしまいます。

最悪のケースを防ぐために、何か異常があったらとりあえず赤色になるようにして安全を確保しているのです。

電車の踏切の遮断機

踏切の遮断機は、電力が供給されることで「上がる」ように設計されています。
もし停電などで電力が失われると、遮断機は自重で「下がる」ようになっています。

「電力が失われる」という故障が発生した場合に、「電車と車が衝突する」という最悪の事態を避けるため、安全側である「遮断された状態」になるのです。

石油ストーブの安全装置

倒れたり異常を検知したりすると自動的に火を消す装置が取り付けられています。
そのままだと火事になってしまう恐れがあるため、このような機能が人命のためにも非常に重要です。

ウェブサイトやアプリにおけるフェイルセーフ

この考え方は、デジタルの世界でも非常に重要です。

ファイル削除時の「確認ダイアログ」

重要なファイルを削除しようとすると、「本当に削除しますか?」という確認メッセージが表示されます。
これは、ユーザーの「誤操作」という失敗を想定し、意図しないデータ損失を防ぐためのフェイルセーフです。

フォームの入力エラー表示

会員登録フォームなどで、必須項目が未入力だったり、メールアドレスの形式が間違っていたりすると、エラーメッセージが表示されて先に進めなくなります。
これも、不適切なデータがシステムに登録されるのを防ぐ、安全な状態を保つための仕組みです。

承認フロー機能

権限を持った人が何人かが承認しないと記事を公開できないなどの承認フロー機能もフェイルセーフの一種と言えます。

誰か1人で公開などの設定をしてしまうと事故につながってしまうため、それだけでは公開されないようにして失敗を防いでいます。

まとめ

フェイルセーフは、「人間はミスをする」「機械は故障する」という事実を前提とした設計思想です。

失敗そのものを完全になくそうとするのではなく、失敗が起きても最悪の事態には至らないように、あらかじめ安全な逃げ道を用意しておく。

この考え方は、システム開発やUIデザインだけでなく、業務プロセスやマニュアルの作成など、仕事のさまざまな場面で応用できそうです。


UX / UI のデザインに強いWebシステムの開発と、BtoB Webマーケを支援するWeb制作を提供する
N's Creates 株式会社は、神戸三宮オフィスまで週1出社(それ以外はリモートワーク)できる「デザイナー」「エンジニア」を募集しています。

興味のある方は、カジュアル面談しますので気軽にお問い合わせください!

同じテーマの記事