UX / UI のデザインに強いWebシステムの開発と、BtoB Webマーケを支援するWeb制作を提供する
N's Creates (エヌズクリエイツ) 株式会社 フロントエンドエンジニアの齋藤 (@31mskz10) です。
システム開発で見積もりを依頼するとき、「できるだけ安く」という要望をよく聞きます。
私自身も実際に依頼するなら安いに越したことはないと考えてしまいそうです。
もちろん、ビジネスにおいてコスト意識は非常に重要です。
しかし、安さを追求するあまり、意味の無いシステムが出来上がってしまっては安物買いの銭失いになってしまいます。
今回はシステム開発において、「安さ」が何とトレードオフになるのかについて考えていきます。
安さとトレードオフになるもの
品質
まず最も分かりやすいのが「品質」です。
コストを削減するためには、どこかの工程を短縮したり、簡略化したりする必要があります。
そのしわ寄せが最も行きやすいのが、1番最後に控えているテスト工程です。
テストが不十分なままリリースされたシステムは、多くのバグを抱えている可能性があります。
結果として、ユーザーの信頼を失ったり、リリース後の修正対応に追われて、かえって多くの時間とコストがかかってしまったりします。
将来の開発速度
目先の開発コストを抑えるために作られたシステムは、しばしば複雑で整理されていない構造になりがちです。
いわゆる「技術的負債」を抱えた状態です。
その場しのぎの設計やコードは、将来の機能追加や仕様変更を非常に困難にします。
変更を加えるたびに、想定外の箇所で問題が発生し、調査や修正に膨大な時間が必要です。
仮に初期開発を安く抑えても、将来の運用時に開発速度が低下したり、余計にコストがかかってしまう可能性があるのです。
セキュリティ
システム開発において、セキュリティ対策は専門的な知識が必要であり、しっかり行おうとすると相応のコストがかかります。
安い見積もりでは、このセキュリティ対策が軽視されたり、後回しにされたりする危険性があります。
本来であれば複数人でじっくり考えたり、レビューしながら進めるべき部分がないがしろにされてしまう可能性があります。
もし情報漏洩などのセキュリティ事故が発生すれば、企業の信用は失いますし、その損害賠償や対応にかかる費用は、初期開発で削減したコスト以上になる可能性もあります。
まずは安さを求めても良いケース
それなりの品質を担保するためには、それだけの費用がかかるのは仕方ないというのは分かりきった話でしょう。
しかし、それでも安く済ませたいのであれば、リスクも受け入れる必要があります。
例えば、そもそも個人情報を扱わないような社内の業務改善ツールのようなものであれば、とにかく安さ重視で作って見るのは良いかもしれません。
他にも本格的に作る前のプロトタイプ(試作品)は安さを求めても良いかもしれません。
実際に動いているシステムを見て問題点を洗い出したり、本当にこのまま本格的に開発を進めて良いか検証するのが目的のため、細かい部分まで注力する必要がないからです。
この辺りのバランスを考えて、目的に合わせて考え方を切り替えるのが良さそうです。
まとめ
多くの場合、リリースされてから何年にもわたって運用され、改修され続けます。
初期費用が多少高くても、品質が高く、変更が容易で、安全なシステムは、長期的に見れば修正コストや運用コストを低く抑えてくれます。
見積もりの金額だけを見るのではなく、その金額でどのような価値が得られるのか、そして長期的に見て本当に得なのかを考えることが重要なのかもしれません。
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